御嵩町に移住した永谷さん夫妻
出身地 ご主人:愛知県、奥様:東京都
移住年 2009年
「里山の古い民家に住み、農業をしながら自分たちらしく暮らしたい」。その思いが御嵩町で叶いました。
サラリーマンから農家に転身
移住のきっかけを教えてください
名古屋市にある広告制作会社の社員から、脱サラ農家となった私。「本当に自分がやりたいこと」を模索し、紆余曲折を経て辿り着いたのが就農だったのです。農村指導者の育成をめざす栃木県の学校法人で有機農業を学びながら働いていた頃、その学校にボランティアとしてやってきた妻と出会ったことも大きな支えとなりました。
御嵩町を移住先に選んだのは、知人の紹介で休耕地を借りられることになったから。訪れてみると、ここ上之郷地区は美しい里山の景色が広がっていて、おまけに農地と住まいは徒歩で行ける距離。こんな恵まれた環境で暮らせたらどんなにいいだろうと、心が動きました。加えて御嵩町の町長や議員の方とお話しする機会があり、将来を見据えた町政運営が行われていると感じたことも後押しになりましたね。(ご主人)
丹精込めた野菜を、自らの手でお客様のもとへ
現在の暮らし
できるだけ自然に寄り添って野菜を育て、収穫した作物を週2回、宅配販売契約をしていただいているお客様のもとへお届けしています。「いつもありがとう」「こないだの青菜、おいしかったよ」。そんなお言葉をいただけることが何よりうれしく、励みになっていますね。私たちは機械やビニール資材の使用を抑えているため、作業効率を優先できず、農業技術の未熟さも相まって、収穫量がなかなか安定しません。まだまだ手探りのところもありますが、これからも地道においしい野菜作りをめざしていきたいと思っています。(ご主人)
人とのつながりや交流を日々楽しめる
御嵩町のいいところ
都会では希薄になりがちな人とのつながりや交流を日々楽しめること。「若い人たちが引っ越してくるなんて本当に久しぶりやわ」と温かく迎え入れてくださった集落の皆さんには、本当に感謝しています。この土地ならではの農業の知恵や工夫を教えていただけるのもありがたいですね。また、周辺地域に同世代の移住ファミリーが意外と多いのも、私たちにとって心強いところ。それぞれの家を行き来してお茶を飲んだり、バーベキューパーティを開いたりしています。気がつけば、移住前に「こんな風に暮らせたらいいな」と思っていたことがすべて叶っている。そんな毎日に今、とても幸せを感じています。(奥様)
夫婦それぞれの「食と農」を追求したい
これからの暮らし方について
私たち夫婦は「食と農」が共通のテーマとなって出会い、結婚しました。ただ、主人と私の取り組みは似ているようで異なるところもあります。主人はひと所にどっしりと根を張り、作物を育む“土の人”。私は農業の傍ら、さまざまな場所やコミュニティに赴き、情報交換をしたり、刺激し合う中で自分たちの暮らしや生き方を確かめる“風の人”。最近は「人口の1割以上にあたる約300人が移住者」という島根県の海士町(あまちょう)に1カ月半ほど、単身赴任をしてきました。海士町は最寄りの港からフェリーで3時間もかかる離島にも関わらず、移住の道を選んだ方が多くいるんです。「自分がやりたいことを実現するためにこの町にやって来た」と話す皆さんから、滞在期間中に大いにエネルギーを分けていただきました。そのエネルギーが御嵩町に戻ってからの新たなモチベーションになっています。(奥様)
行動を起こすと、縁がつながっていく
移住を考えている人へのメッセージ
田舎に移住して就農というと、のんびり自給自足のイメージがあるのではないでしょうか。私たちについて言えば、確かにサラリーマン時代と比べて時間の使い方は劇的に変わったものの、実際は畑仕事に配達、地域の行事と、けっこう忙しいかもしれません(笑)。でも豊かな自然に囲まれ、心癒される瞬間が日々の生活にありますし、家族とのコミュニケーションも十分にとれます。特に意識しなくてもワークライフバランスが叶うんですね。もし、少しでも移住や就農に興味があるのでしたら、行動を起こしてみることが一番。気になる町に行って、土地の人とふれあうと、きっと縁がつながっていくこともあると思いますよ。
※情報は2016年3月公開時のものです。